シンメトリーの漢字A  F6
シンメトリーの漢字B  F6
人間の顔の形には左右対称の特徴があります。たとえばフクロウの顔も人間と同じように左右対称で、どこか親近感をおぼえます。 街を歩いていると、建造物や日用品の中にもシンメトリーの配置が目につきます。 では漢字はどうでしょう。辞書を開いてみると、実に多くの文字が左右対称であることに気づきます。 この作品では、いくつかの書体を選び、文字の形を省略したり変形させたりしながら絵として組み立ててみました。作画のヒントにもなり、なによりとても楽しい作業でした。

日の出は間近 F20 油絵
絵の背景(バック)には、朝明のような彩色が広がっているのがおわかりいただけると思います。その空間に現れるのは、一体なんだろう——それこそ私が「目顔」と名付けた形です。「目顔」とは、目の表情や目つきを意味し、昔から“目は心の窓”とも言われています。ここに登場する個体は、この世には存在しない非現実的な存在で、さまざまな形をした目顔の仲間たちです。絵のモチーフは無限です。もしあなたなら、この空間にどんな存在を登場させるでしょうか。

目顔のつどい SM 油絵
「目顔」とは、目の表情や目つきを指す言葉で、昔から“目は心の窓”とも言われています。 万人いれば万人の表情がある—-そう思って、この絵を描きました。 非現実的な“目”を持つ生き物はいくらでも想像できます。絵のモチーフは無限です。

三姉妹 F3 油絵
この作品は、三人の姉妹の“目顔”を描いたものです。実在の姉妹がモデルになっているわけではなく、非現実の存在として描かれています。では、存在しない姉妹を描くことは無意味なのでしょうか。 「絵に描いたリンゴ(絵に描いた餅)」という言葉は、実用性のない、無意味なことを指します。しかし、だからこそ“無意味”の中には、絵のモチーフとなり得るものが無限に広がっているのです。

思いを込めて F20 油絵
リズミカルなステップで F3 油絵
包容力がみなぎって F3 油絵
フラメンコ上演の案内をいただき、これまでに数回観に行きました。 ステップを打ち鳴らす音の響きと、躍動感あふれる舞がとても印象的でした。

仮面だよ
輪郭をハート形にし、その上に三角形を重ねて描いた仮面です。面の中央には、「喜」と「伝う」の字を略した形を、薄手の色で描きました。その表情は、どこか緊張しているようにも見え、作者の心の内が思わずあらわれてしまったようで、少し申し訳ない気持ちになります。

新生 F3 油絵
新しいものを生み出すことを「創造」と言います。 一見すると仮面のようにも見えますが、この作品は植物の芽が開花する様子をヒントにしたものです。写生ではなく、想像によって描きました。 では、どんな気持ちでこの絵を描いたのか――それは、見る人それぞれに決めていただきたいと願っています。あなたが何かを感じ取ったとき、この絵ははじめて完成します。

探索の用意はいいか F3 油絵
身なりを整え、何かを探しに向かう姿を描いた作品です。何を探しに行くのかはあえて描いていません。 あなたなら、どんなものを探しに行くと思いますか……?

U字の窓 F4 油絵
“目顔”の怪物たちが、U字型の窓に集まり外を眺めている様子を描いた作品です。非現実の世界であり、明確な意味があるわけではありませんが、作品の感性は無限に広がります。

事はじめ SM 油絵
背景に描かれた“目顔”の群衆とともに、扇には作者のトレードマークがあしらわれています。そこには、自身を奮い立たせたいという想いが込められた、象徴的なモチーフが描かれています。いつの間にか自分自身も引き込まれてしまう――そんな不思議な魔法のような作品です。