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『前沢集落冬の夜景』

 地元南屋書店さんの店頭で表紙を見た瞬間に写真集「奥会津」を購入した。
 街灯と窓明かりのなす、奥深さを感じる前沢集落の冬の夜景だ。二週間ほど前の新聞に、郡山出身の須賀武継氏の写真展の記事を読んでいたので連絡先を尋ねすぐに電話をいれる。
「前沢で写真展を開催してほしい」。須賀さんに快諾して頂き前沢集落資料館での「写真展」を開くことができた。
 前沢集落の全景で夜景の写真は珍しく、NHKゆく年くる年での、ライトアップが懐かしく思い出される。集落の方々も「へぇ~、きれいなもんだ」と一様に驚かれていた。
 須賀さんの写真展は好評で、引き続き田島地区旧南会津郡役所、来春には首都圏の大手書店ギャラリーでも開催予定で、多くの方に前沢や奥会津の風景をご覧いただけることになる。
 こんな素敵なことを、奥会津地区町村が一緒になって情報を発信されてはどうかと思うのですが、若き写真家を応援するにはまだまだ時間を要するようで、地域の核となる「奥会津振興センター」には、是非とも後押しをお願いしたいものです。
『素敵な仲間木地師の面々』

 前沢集落にほど近く、弱電メーカーの工場を改築して、木地挽きをしている俄か木地師の面々がいる。職業も、大工さんから、郵便局員、役場職員等々、現役や退職組と色々な顔ぶれで、自分の製品造りの合間当番制でお客さんに木地挽き体験をさせている。体験料は1,000円で、別に材料代プラスされるが、いつもサービスが良すぎて材料代は余り頂いていないようでもある。
 それぞれに得意分野があり、瓢箪、湯のみ、おもちゃの他にも、大きな菓子入れ、お盆の大作もある。どんどん製品は増えていくが、今の世の中木工品の売れ行きは芳しくなく、在庫として展示室がどんどん狭くなるので、最近はあまり挽く者もいない。
 先日、東京の竹村先生が湯治に訪れていて、天候も雪模様で寒く時間を余して体験をさせて頂く事にした。丁度、栃木の矢板市から仲間に入っている高橋さんが赤松の盆の大作に取り組んでいて、工房は松の香りで充満している。「政一、松の削りかすを頂けないか?」
鍼灸師の竹村先生は、無臭のオイルに漬け込むことで薬効が生まれ、アロマとしてもいい香りを放つのだと。先生に同伴していた東さん、富田さんは、光則さんとたまたま遊びに来た信一さんに手ほどを受け小皿を作る。女性に優しい二人は「木の指輪」まで手ほどき。帰り木工店を訪ね「指輪の値段」に二人はにんまり、東さんは5個も作っていた。
 刃物には光則、信一等々の名前。同じ苗字の人が多いからと納得。体験をしない先生は箱一杯の木屑に満足、木の香と達磨ストーブの暖かさ、木地師の心遣いに御礼。