『ロケ隊がやってきた
』
流行語にもなった「倍返し」。その人気俳優堺雅人主演の「リーガルハイ」のロケ隊が、気の毒にも、平地に雪が降った寒い週にやってきた。
区長がどんな番組と、高齢者の家では夜10時以降の番組はよほどのこと以外は見ていないのが普通だ。それも過激に訴訟を争う弁護士番組となるとなおさらになる。
主演者は、堺雅人、新垣結衣、里見浩太郎と中々の面々で視聴率もいい。ロケは5日間にも及び始まるや前沢集落には見学者が押しかけた。スキー場のオープンを待つホテルも述べ600人からの集客、休館どころではなくなった。
前沢集落は、茅屋根の修繕等補助金を受けているが、それ以外の集落への入金はほとんどなく、屋根の維持管理への協力金として頂いている入場料も指定管理者の収入金となる。軒先で儲けを取られているのが現状だ。「誰かが」儲かれば人の雇用につながる。大原則がここにあり、集落の方々も補助金との引換えのように考えている節がある。それはそれでいいのだが、問題は「儲けた側」が、「前沢集落の文化的価値を観光的活用に生かしながら、残している努力に対して、少しでも補てんするような考え方が微塵にも芽生えないことだ。今回のストーリーは、集落の「世界遺産登録」に対して村人が賛成反対に分かれ裁判になる流れときく。同じく世界遺産に登録された「白川郷」を抑え、旧館岩村(前沢集落)は日本一住みよい村との評価を得て、就職で村を離れた多くの人たちに「ふるさと」の素晴らしさを再確認して頂いた。今回この番組で多くのことを学び、誰もにやさしくなれるような再スタートができることを望んでいる。
*フジテレビ系放送連続ドラマ「リーガルハイ」
*ロケ11/12〜16 放送予定日11月27日(水)22時〜
『正月に集う
』
前沢集落は20件ほどの小さなコミュニティーを形成する。
正月には世帯皆が集会所に集まり新年を祝いながら、集落の事業計画も相談することになる。
最近は亡くなる方が多く、何処の集落も不幸で正月が迎えられない家があれば親戚を含め半数が欠席にもなり、祝う気分も、「会」そのものも開けない現状となる。
村がスキー客で押すな押すなと押し寄せていた元気な頃、世帯の稼ぎ手はスキー場に借られ、新年を祝うどころでなく残された年配の方々で「会」が存続されていた。「経済」が優先していたのである。その村の熱気が冷めた今は、皆で正月を迎えられている。
どちらがいいとは言えないが、顔のしわは増え腰は曲り皆が一年一年歳を積み重ねていく。